昨日お父さんがコンビニのレジで、箱に一円を入れました。

僕は「何を入れたの？」って聞いたら、お父さんは、

「募金だよ。イチロー選手の一億分の一だけどね」

と恥ずかしそうに言いました。

それから、

「でも、募金する気持ちはイチロー選手と一緒だよ」

と言って、今度は胸をはって笑いました。

レジのお姉さんが、

「募金ありがとうございます」

と言って笑ったのを見て、お父さんはまた恥ずかしそうな顔になりました。

おわり

５年　山田一郎


先生「はい山田さんありがとう。みんな、山田さんのお父さんはイチロー選手の一億分の一しか募金していません」

児童一同「わははー」

先生「でも、募金をして、困っている人たちに何とかしてあげようという気持ちは、イチロー選手に負けていないとおもいます。山田さん、素敵なお父さんですね」

山田君「はい！」

児童一同「パチパチパチパチパチ（拍手）」




河合さん「今日ねえ、昨日山田君のお父さんが募金したんだよ」

河合さんのお父さん「今日なの？昨日なの？」

河合さん「それはいいの！とにかく募金したの！」

河合さんのお父さん「へえ、いくら？」

河合さん「一円」

河合さんのお父さん「たった？山田のやつケチだなあ」

河合さん「でもね、募金したからイチロー選手と一緒だって先生がいってた」

河合さんのお父さん「まあね、額が違うけどね」

河合さん「おとうさんは？募金した？」

河合さんのお父さん「お、おれはまだだけど……」

河合さん「なんで？しないの？おとうさん、山田君のお父さんより下？」

河合さんのお父さん「ば、ばかお前、するよ、おれも募金」

河合さん「いくら？」

河合さんのお父さん「山田のやつが一円だったら、おれは百円募金するよ。山田の百倍だよ」

河合さん「イチロー選手の百万分の一だけどね」

河合さんのお父さん「もえちゃん、計算速いねえ……」




河合さん「昨日お父さんが、山田君のお父さんに対抗して百円募金しました」

先生と児童一同「わははー」

こうしてこのクラスでは、お父さん達の張り合いによる募金活動が盛んになりましたとさ


おしまい





子供をお持ちのお父さんお母さん、子供の前であえて募金してヒーローになろう！

[テーマ:出来ることから始めよう！ | ジャンル:福祉・ボランティア]

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